PHPでのイベントソーシング – PHPで始めるプログラミング
イベントソーシングは、データベースの状態を特定のイベントのシーケンスとして捉える手法です。これは、通常のCRUD操作とは異なり、各操作をイベントとして記録し、そのイベントを再現することでシステムの状態を再現することが可能です。PHPでイベントソーシングを実装することで、データの整合性や追跡性が向上します。
イベントソーシングの基本概念
まず、イベントソーシングの基本的な概念を理解しましょう。
- イベント: 何かが発生したことを表現するもの。
- アグリゲート: 関連するイベントの集まり。
- リポジトリ: イベントを保存・取得するための場所。
イベントの設計
イベントは、システム内で重要な発生事象を表します。例えば、ユーザーが登録したときのイベントは以下のようになります。
class UserRegistered {
public $userId;
public $registeredAt;
public function __construct($userId, $registeredAt) {
$this->userId = $userId;
$this->registeredAt = $registeredAt;
}
}
アグリゲートの設計
次に、イベントを管理するアグリゲートを設計します。イベントが発生した際にそれをログに記録する方法を考えます。
class UserAggregate {
private $events = [];
public function registerUser($userId) {
$event = new UserRegistered($userId, new \DateTime());
$this->events[] = $event;
}
public function getEvents() {
return $this->events;
}
}
リポジトリの実装
さらに、アグリゲートのイベントを保存するためにリポジトリを作成します。以下に、その基本的な実装例を示します。
class EventRepository {
private $storage = [];
public function save($aggregate) {
foreach ($aggregate->getEvents() as $event) {
$this->storage[] = $event;
}
}
public function getAllEvents() {
return $this->storage;
}
}
まとめ
イベントソーシングは、データの状態管理において非常に強力なアプローチです。イベントソーシングの詳細(外部リンク)を理解することで、システムの可観測性が向上し、データの整合性を保つのに役立ちます。PHPは、そのシンプルさと柔軟性から、イベントソーシングの実装に適した言語です。